「レジオネラ菌対応は?」


  当館には、レジオネラ菌を増殖させる設備はありません。
  ご安心ください。

  なお、一般にレジオネラ菌の増殖設備と感染ケースは、
 大型ホテル旅館で使用されている冷房用の大型冷却水タ
 ンクで増殖され、館内の冷房口から排出されるケースと循
 環式浴槽を利用した大浴場などで増殖され、入浴者の鼻や
 口から吸入されるケースです。

  過去の有名な事例は、アメリカの某ホテルで、宿泊中の
 退役軍人会のメンバーおよび現役軍人に被害がでました。
 軍の病院に、多くの患者が外来して発覚した世界で最初の
 事例です。

  また、日本では、昨年の九州「日向サンパーク温泉」が
 有名ですね。ここは、町営の施設ですので、被害者の多
 くがその地域の人々で、その地区の病院に多くの患者が
 外来したことで発覚した事例です。

  さて、国内の温泉旅館ホテルの事例は、まだありません
 が考えて見れば、当然のことなのです。ここでの被害者は
 皆、別々の地区から来られた方ですから、別々の病院に、
 外来するのが当然で、症状もかぜや肺炎の症状と同じです
 ので、医者はレジオネラ感染症であることに気付かないの
 です。発覚することは、まず無いでしょうし、通常のかぜや
 肺炎として処理されるでしょう。 しかし、レジオネラ肺炎の
 死亡率は70%です。 レジオネラ菌専用の処置をしないと
 さらに死亡率はあがります。

  鬼怒川温泉地区には、「圭肺労災病院」とゆう、肺炎に大
 へん強い病院があります。 この私も昨年9月に肺炎で2週
 間入院したのですが、ナースセンター横の集中治療室には
 常に、老人の肺炎患者がいるのですが、そこの患者の名前
 札が2日から3日で入れ替わるのです。 名札がとれた方は
 通常のわれわれの病室に移ったのかと思い病棟を、散歩し
 ながら、各病室の名札を見ていたのですが、私の入院中に
 は、どこにも見当たりませんでした。 皆死亡しているようで
 した。 毎晩、集中治療室から聞こえる、呼吸が苦しいので
 しょう、うめき声の合唱が聞こえて来るのです。

  体力の無い、子供や老人にとって肺炎は、大変悲惨な病
 気であることを実感した次第です。また、実際は、これだけ
 多くの方が亡くなる病気である為、仮にレジオネラ肺炎で
 あっても医者はそれを疑わないことも、私自身、変に納得し
 てしまいました。

  デフレによる宿泊料金の低下競争に、打ち勝つ為、本来
 必要な人件費や管理費までも削ってしまった宿は、本当に
 レジオネラ菌対応は大丈夫なのでしょうか?

  保健所によるチェック機能は、「年に2回検査結果を保存
 しておく」などとゆう、生ぬるいもので良いのでしょうか?

  10年前のバブル崩壊までの、宿泊業の経営環境とデフレ
 の底が見えない、現在の経営環境とは、まったく異なるので
 す。

  人件費や管理費の削減のみならず、これ以外の経費まで
 も削って営業している宿が沢山あるはずです。

  国は、族議員の圧力に負けずに、金融機関を指導し、この
 問題に本腰を入れて対応すべきではないでしょうか。 大型
 の不良債権先である大型の温泉旅館ホテルを何らかの形で
 指導するなり、処分するなりしないと、国民の温泉文化だけ
 でなく、健康と生命そして安定した経済さえも、取り戻すこと
 が出来なくなるのではないでしょうか?

  宿泊業のみならず、時代の流れにそって、その形態が多
 様化することは当然のことです。 バブル期の古き物を、コ
 ストを無視してまで不要に守ろうとする流れを、国や金融機
 関が助けることが、現在の異常なデフレと安全な国民生活
 の危機を招いているのです。

  本来、コストを意識した健全なデフレは、経済の悪化を招く
 ものではなく、安全な国民生活を維持し、多くの国民にとって
 望まれるべきものなのです。


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